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y華山へ
ぼっちバックパッカーの朝は早い。
・・・と言いたいところだったのですが、喉をやられてしまったのに加え、若干頭が痛い。海外に行くとよく一時的に何かしらの体調不良が現れるのですが、今回はこんな症状でした…。さすがに今動き始めると頭痛が悪化しそうなので、仕方なく2時間ほど休むことにしました。
この日は雄大な景色や「世界一危険な登山道」で知られる華山に登りに行きます。華山は西安市街から東に120kmほどの場所にあり、高速鉄道を利用するのが便利です。だから宿をチェックアウトしたらまず高速鉄道の西安北駅へ向かいます。
「西安北ー華山北」のチケットは54.5元(約830円)。これで40分ほどで着くのだから素晴らしいコスパです。
そういえば、華山の「華(hua)」って2声じゃなくて4声なんですね。フア↑シャンだと思っていたら、車内放送で聞こえてきたのはフア↓シャンだったので最初は何のことかわかりませんでした。調べてみると意味には特に違いがなさそうですが。
駅から景区の入り口がある游客中心(観光センター)までは無料の路線バスがあるらしいです。改札を出るや否やタクシーの客引き軍団が躍りかかってきましたが、なんとかかいくぐりバス乗り場を探します。道路を渡ったところにあるバスターミナルらしき建物の隅にありました。ここから20分ほどバスに揺られると謎のロータリーに降ろされました。
「華山」は5つの峰が環状に連なっており、その様子は蓮の花に例えられます。それにちなんだと思われる蓮のモニュメントがありました。
派手な石碑があるのでどちらへ進んだらいいかは分かりやすいです。奥にあるのは、中華人民共和国成立70周年のモニュメントです。
右奥が游客中心。繁忙期はこの辺も観光客でいっぱいになるんでしょうね。前方にうっすらと「なんかすごそうな影」が見えます。晴れてたら壮観だっただろうな~。
ここで華山景区の入場チケットを買います。160元(約2430円)でした。華山には北峰行きと西峰行き2つのロープウェイがあり、今回は北峰~西峰と周遊する予定だったので、とりあえず北峰行きロープウェイとロープウェイ乗り場行きシャトルバスの片道券を買いました。それぞれ80元(約1220円)、20元(約300円)でした。(詳細は後述ですが、この周遊計画は失敗することになります。)
シャトルバス・ロープウェイは道中が吹雪いていて景色どころじゃなかったので写真は撮ってません。山が見えなかったのは雪のせいっぽいです。
季節が季節だからこんなに雪が降ることは想定してなかったです。
登山路はめっちゃ急。そして滑る。ここで足を滑らせたらどうなるんだろう…などと考えながら慎重に登っていきます。
ここが名所の1つ。ただの壁に掘られた階段を、鎖を頼りに登っていきます。ちなみに隣には迂回路もあります。
この先の道のりが修行じみた壮絶なものになることを確信します。
東峰付近だったかな?林の中を進んでいきます。ここは落ち着いていて綺麗。
本当に断崖絶壁って感じですね。
ようやく最高峰である南峰に登頂完了。写真を撮った地点から石碑までは足場がなく斜度もきついので近づくのが命がけでした。
タマヒュンものの階段ですね。僕はこの辺で1回滑りました。鎖を握っていなかったらもう二度と人里には帰れなくなっていたところでした(笑)。
この後西峰に到着するのですが、なんとロープウェイが運航停止しているようでした…。隣接するファストフード店もやっていなかったです。
となると、選択肢は1つ。北峰まで戻ることです。足腰の疲労と空腹で地獄のような道のりでした。まあいかにも「限界ハイキングしてる」という実感が湧いてきていたのでエキサイティングではありましたが。飲食店がなかったわけではないのですが、北峰まで歩くとなるとロープウェイの運行時間を気にしないといけなくなるので泣く泣くスルー。凍った階段を下りるのはとにかく危険なので細心の注意を配ります。
帰りのロープウェイに乗るころにはほぼホワイトアウト状態になっていて、地上が恋しい人たちによる長蛇の列ができていました。ロープウェイからの景色が絶景らしいですが、今回はそれどころじゃないんだよなあ。
こうして著しくやつれながらも地上まで帰ってこられたのでした。
西安とのお別れ
行きと逆の経路で西安に帰ってきたら、日が暮れ始めていました。スーパーでお土産を買ったら、明日朝のフライトに備えて空港へ向かうことにします。西安咸陽国際空港へは鐘楼付近からシャトルバスがあるはずなのですが、乗り場が分かりませんでした。結局地下鉄を利用しました。
空港の入り口にもセキュリティチェックがあるんですね。
帰りも四川航空を利用しました。
搭乗1時間前になっても受付が始まらず、かなり焦りました。ひょっとして海外ではよくあることなのか!?
こうして人生初の中国を後にし帰国することとなりました…。
余談ですが、ちょうど同じころお隣の湖北省武漢では、後に世界を脅かすこととなるある出来事が起ころうとしていたのです。
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