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↓緑色のピンがこの記事に登場する場所
ゴーストタウン?
この日は夕張市南部の道の駅からでした。
探した限りトイレがなく、近くの駅まで歩いていかなければならなかったのが大変でした。寝心地はよかったです。
夕張の市街地は国道から外れたところにあり、スピードの出ない原付ではややアクセスが悪いです。しかし、ゴーストタウンとして有名な夕張の町を一度視察してみたかったので、早起きして行ってみました。
旧夕張駅前でさっそく廃墟のホテルが出迎えてくれました。ちゃんと調べてはいないのですが、もし廃墟じゃなかったらすみません。
おしゃれな駅舎(だったもの)です。
いかにもな廃墟
これは極端な例だと思います。
ゴーストタウンと呼ばれて久しい夕張ですが、ぱっと見でそこまで深刻な人口減少が起こっているようには見えませんでした。ただし、深刻ではない、というのは相対的に見て、という話です。実際に深刻な人口減少が起こっているのは間違いないのでしょうが、ぶっちゃけ北海道全域が似たような感じでした(というように思えました)。
孤独なドライブ
市街地の中心に戻り、今度は芦別方面へとバイクを走らせます。
唐突に道端に開けた場所が現れました。
大夕張鉄道の南大夕張駅跡です。ラピートみたいなデザインでかっこいい。
シューパロ湖
山奥に突然現れる広大な湖とその中で立ち枯れた木々。北海道の雄大さを身をもって実感したのはこの時が初めてだったかもしれません。
ここから富良野まで国道452号線で約100kmひたすら山の中をまっすぐ走り続けるだけの道です。
交通量は少なく電波は弱く、頼れるのは愛車だけという、地味にこの旅でもっとも緊張感のある区間でした。
メンタルが限界に近づいたころに現れたパーキングエリアに立ち寄ったのですが、そこは三段滝という名所のようでした。
かなりの水量が轟音を立てて流れゆく様は、なかなかお目にかかれない荒々しさでした。しかしその轟音が不思議と身体になじみ、癒されました。なぜか疲れが取れていくのを感じました。
そんな体験もあり、ここは今旅で印象に残っているスポットベスト3に入っています。ちなみに残り2つは、「その2」で訪れた洞爺湖と「その4」で訪れる旭岳です。
北海道というと平原のイメージが強いですが、観光地として真に重視されるべきは山間部なのかもしれません。また芦別市は星空を売りにしているようなので、次に訪れるときはぜひ道の駅泊してみたいです。
リベンジ富良野
ずっと国道で富良野を目指すとかなり遠回りになるのですが、どうやら三段滝からおあつらえ向きのショートカットがあるようです。北海道の山中で国道以外の道を通るのには並々ならぬ覚悟が必要ですが、看板を信頼して飛び込んでみました。
午前を過ごした山々とは打って変わって開けた場所に出ました。今旅で特にミーニングフルな場所・富良野です。実は北海道に来るのは2度目なのですが、富良野にはあまり良い思い出がありません。以前ここを訪れたのは高校の修学旅行のときでした。その時は冬だったので、滞在時間のほとんどはスキーに費やすというのが修学旅行の趣旨でした。そこで僕は知り合いが全くいない陽キャ班にぶち込まれ、彼らと共に数日間を過ごすこととなりました。当時から僕は立派な社会不適合者だったので、スキー教室の間は誰とも話すことができず、とても辛い時間を過ごしました。それ以来「富良野」という音の響きすら恐ろしく感じるようになり、やり場のない不快感を抱えながら今まで生きてきました。
※幸い僕は少ないながらも友達には恵まれていたので、修学旅行そのものはそんなに悪い思い出ではありません。
そもそもこの夏休みに北海道へ行こうと思ったのは、富良野という土地の魅力を再発見することで負の記憶を供養するという目的があったことが大きいです。
富良野盆地を見下ろす高台
因縁のスキー場のすぐ前です。
ひとりぼっちのナイター、山頂で遭遇したダイヤモンドダストがとても綺麗だったのを覚えています。季節が違うので町の雰囲気も全く違うように感じます。
昼はジンギスカンを食べました。これで1000円以内というのはコスパ良いのではないでしょうか。ジビエは大好きなのでありがたいです。北海道と羊肉にどんなつながりがあるのか僕はいまいち理解できていないのですが。
カンパーナ六花亭で食後のデザートを決めました。
冷えた身体にコーヒーが染みます。
イートインスペースからは富良野盆地と富良野岳を望むことができます。
午前中の雲が低くてじめじめした山道とはまったく違う絶景です。今旅で初めて青空を見ることができました。
花畑
富良野といえばラベンダー
どうでもいいことですが(どうでもよくはない)、帰宅直後に放送された『ラブライブ!スーパースター!!』の合宿回では北海道のラベンダー畑が登場しました。勝手に聖地認定されたことが問題となったペンションの所在地が中富良野町だったことからも、舞台がこの周辺だということが示唆されます。
問題のことは置いといて、それだけ意味のある場所に偶然居合わせることができたのは運命を感じますね。
微妙に時期を過ぎていたようですが、まだまだ綺麗なラベンダー畑です。
ちょうど刈り取りを見ることができました。
メロンとラベンダーのソフトクリーム
さっきまでクソ寒かったので忘れていましたが今は真夏です。ソフトクリームの溶けるはやさが想像以上で困惑しました。
ラベンダーオイルの蒸留も見学できました。
とんでもなく濃い香りが充満していていました。
ファーム富田を出て北西の岡の方も回ってみました。今度は一面麦畑です。
ヨーロッパ随一の穀倉地帯であるウクライナの国旗もこんな光景をもとに考案されたのかなと思うと、とても腑に落ちます。
縦横無尽の美瑛町
美瑛町は東西に長く、さらに端から端までが有名な観光地です。
さすがに大雪山の深くまでは行きませんが、その麓には北海道屈指の名所である青い池があります。
青い池本体の写真は手違いでアップロードできていなかったので追記で載せるかもしれません。逆張り精神で載せないかもしれません。
青い池の端から見える美瑛川
そもそも青い池はこの川をせき止めた関係で生まれてしまった水たまりです。コンクリートに囲まれたジオメトリックな形をしていますが、そこに溜まった青い水は正真正銘天然ものです。
山の中なのに人が多くてじっくりとは観察できなかったのですが、それでも訪れる価値のある場所だと思います。
少し登って白ひげの滝を見に行きました。
青い水が岩壁から湧き出してくる様子が面白くて見入ってしまいました。
景観こそまったく違いますが、青い川や山奥といったキーワードは奈良の十津川村に通じるものがあります。
今度は西の丘エリアへ走ります。
この辺りは起伏が激しすぎて航空写真が全く役に立ちません。
ケンとメリーの木
このエリアでは本州とは違う走り心地を体感できます。
マイルドセブンの丘
これ系のネーミングの事情には詳しくないので深くは触れませんが今までにない旅情を感じることができました。
旭川までの間にちょうど温泉付きの宿泊施設があったので寄ってみました。
ここも広い浴場があって値段以上に快い時間を過ごせました。今のところ北海道の土地の広さが最も生かされているのは入浴施設な気がします。