中国語を勉強していて一番良かったと思えるのは、料理動画を現地の言語で視聴できることです。
という話はこのブログ黎明期の記事(中国で強くなる旅 )でしたような気がします。していなかったかもしれません。
外国語学習の労力に比べれば些細なメリットに見えます。
しかし、現地の食材を、現地の調理法で調理する様を、現地の言語表現で観ることができる。これがなかなか楽しいのです。そこには必然的に新しい発見があり、それを自分のものとすることができる快感があります。
中国料理には当たり前に登場するのに日本では滅多にお目にかかれない食材の1つに、葉ニンニクというものがあります。
葉にんにくとは、簡単にいえばにんにくが成長途中の葉の部分です。一般的に「にんにく」として食べられているのは球根ですが、葉にんにくはこの球根が育つ前に収穫されるようです。
中国では「蒜苗(スァンミャオ)」と呼ばれており、麻婆豆腐や回鍋肉をはじめ四川料理には欠かせない存在です。
これが葉にんにくです。
ネギとニラの中間のような見た目をしています。知っているのに知らない、頭がムズムズするようなビジュアルです。
蒜苗という漢字だと、「にんにくの芽」とニュアンスが似ているので、同じものだと思われがちです。しかしにんにくの芽は、芽というよりは花の付け根の茎のようなもの(花茎)で、食品としては全く別ものです。
中国ではポピュラーな野菜である一方、日本での知名度は無きに等しいです。
かなり希少であり、スーパーなどで見かけることはほとんどないでしょう。
今回は、一大産地である高知県産のものを入手しました。
メルカリで200g約700円のものを注文しました。
新聞紙にくるまれたものが薄めの段ボールで梱包されて送られてきました。
新聞紙を空けると、にんにくの香りがふわっと漂ってきました。
さっそく調理します。
今回は王道を征く麻婆豆腐を作ります。
火を通しても形がしっかりしています。ネギやニラほどシナシナになりません。
にんにくの香りが食欲をそそります。
食べてみると、やはりニンニクの風味がマシマシで、酒の進みそうな仕上がりになりました。それでいてネギやニラにはない独特の触感があっておもしろいです。
ちなみに、生で食べると口の中が大変なことになりました。