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洞川へ
紀伊半島バイクツーリング1日目の記事 その2です。
ちょうど12時にH大学の不合格通知を受け取った時から冷たい雨がしとしとと降り続いています。小南峠を登っている間は山の中だったこともあってあまり濡れることはなかったのですが、少し開けた場所に出るとまた水滴がバイザーを曇らせてきました。
この辺りが日本屈指の降水量であることは知っていたので、対策は万全にしてきたつもりです。自分自身雨男だし。
それでも暗い知らせを受けた後だと雨の冷たさに参ってしまいそうです。
峠を下った後は、まず大峰の登山口を目指して県道21号線(すずかけの道)を西に進みます。
母公堂
女人結界の碑は道中いくつかありましたが、一体どこまで女人okなんですかね。
清浄大橋を渡って登山口の方に行ってみます。
ここの駐車場はたしか無料でした。
十津川村に行った時にも思ったのですが、紀伊山地の観光地は駐車場が有料なことが多いです。広い土地がなかったり、その割に管理費が高くついたりするのが原因だと思われますが、やっぱり少々煩雑かなとは思います。
石碑の大群は航空写真からも見えていました。こんな感じになっていたんですね。
雨が降っているので登山はしないことになりましたが、登山口から少し入ってみます。
見渡す限りの杉林ですが、地表には謎のロゼット型シダ植物が大量に生えていました。真ん中についている口で動物食べたりしてそうです。
気になって調べたら、シシガシラという植物らしいです。真ん中に口がついてそう、という感想はあながち変でもなかったのかもしれません。
珍しい植物ではないみたいですが、僕は初めて見ました。
鍾乳洞の先に
登山口周辺の散策を終え、21号線を引き返していきます。
道中に鍾乳洞を見つけたので、入ってみることにしました。
五代松鍾乳洞へは、モノレールで行くことができます。
※モノレールの画像は追記で載せます。
モノレールから見たバイクたち。
時刻は14時過ぎ。実はこの時2つ目の大学院の合否が発表された直後なのですが、確認する時間がなかったので僕はまだ結果を知りません。
ジメジメした重苦しい霧の中、モノレールは登っていきます。
入り口手前にある小屋で荷物を預け、小さな鉄の扉から鍾乳洞に入ってきます。
この隠れ家的な感じ、いいですね。
とはいえ入り口がこの大きさなので、中の広さや迫力も想像がついてしまいます。
・・・と思いきや
なかなかの迫力でした。
コンパクトな洞内ではありましたが、バリエーション豊かでダイナミックな鍾乳石をたくさん見ることができました。
さらに、出口付近でカジカガエルが登場するというサプライズがありました。実際に見るのは初めてだったのでテンションが上がりました。というのは後だから言えることで、実際にカエルとのエンカウントを楽しむ余裕などこの時の自分にはなかったわけですが。
雨上がりは明るいか
洞窟を出てインターネットが通じるようになると、待ちきれずにK大学の合格者受験番号一覧のページを開きました。
ただでさえ標高が高い洞川にて雨空と洞窟を行き来したせいで身体はもう冷えっひえです。バッチェ冷えてますよ~
震える指でスマホを確認すると、自分の受験番号がありました。
まさかの合格。
H大学不合格の報に打ちひしがれていたこともあり、世界に光が戻ってくるような感覚を感じました。感極まって同行者たちとハグしてしまいました。
それから間もなく、迎えのモノレールがやってきました。
いまなら34.5度の斜面も愛おしく感じます。
駅に戻ってくる頃には空もこんなに晴れていました。ザ・情景描写ですね。
天候を司る能力者になってしまいました。
不朽名洞(迫真) 僕の人生もまだ朽ちてはいなかったようです。
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