中国で強くなる旅 その2 ~成都の弾丸観光~

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空港から都江堰へ

午前5時ごろ、まだ真っ暗な中、最初の目的地である都江堰(ドゥージァンイエン)を目指して動き出しました。予定では空港からシャトルバスで「犀浦(シープ)」という駅まで行き、そこから高速鉄道で郊外にある都江堰へ行くはずでした。

成都双流国際空港からは市内の各地にシャトルバスが出ており、建物内にはわかりやすい案内表示もありました。しかし、一度外に出てみるとどこへ行けばいいのかまったくわかりません。昼間ならどこかにバスが止まっているのが見えますが、何せ暗すぎる。チケット売り場すらわからなくてもたもたしているとタクシーの客引きにつかまってしまい駐車場へ連れていかれてしまいました。間違いなくこの旅一番の失態です。まあ客引きを振り切ったとしてもバス乗り場までたどり着ける自信はなかったので、このままタクシーのお世話になることになりました・・・。

唯一良かったのは、先に料金を提示してくれたことです。とはいえ公共交通機関の運賃が安い中国ではとても許せるような値段ではありませんでしたが。走行中はおばちゃんの中国語を必死で聞き取ろうとする傍ら、ただただ幹線道路の車線の多さに驚いていました。

犀浦駅に着くと、まずはチケット売り場で切符を買います。窓口では、希望する行先と日時、列車番号、座席の等級を書いたメモとパスポートを差し出します。チケットには自分の名前が印字されるのですが、それが微妙に間違っていました。それでも差し支えなく乗車することができたので、あまり気にしなくてもいいようです。

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広々とした車内。

犀浦駅から都江堰風景区の最寄りである「離堆公園(リードゥイゴンユエン)」駅までの所要時間は30分ほどですが、直通の電車は1日に数本しかありません。今回空港を早めに出たのは、その数少ない直通電車に乗ることが目的でした。運賃は片道10元(160円)。安すぎるんだよなあ。さっきのタクシーの10分の1の値段です。

ちなみに、中国で鉄道移動する際には「中国铁路12306」というサイトが非常に役立ちます。出発地と目的地、出発日を入力すれば出発時刻や料金、空席状況などがわかるので便利です。

 

都江堰散策

駅から適当に歩いていると、謎の古城(旧市街)に入りました。妙に人気が無かったのですが、とりあえず一番奥まで行ってみることにしました。

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山にぶつかることになる最奥部には広場があるだけで、ご年配の方々が朝の運動をしていました。どうやら道を間違えていたようなので、引き返していきます。

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入場口近くの橋。重厚感がすごい。あの着ぐるみは…?

入場口のある広場に着いたら、チケットを買います。値段は80元(約1300円)。中に入ると、まずこの都江堰の建設に関わった人々の像が並んでる庭園があります(写真なくてスミマセン…理由は「その1」で述べたとおりです)。

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都江堰自体は成都などに流れ込む川の水量を調節するための施設ですが、風景区には寺院もいくつかあるようです。思ったよりボリュームのある場所なので、時間をかけてのんびり散歩するのが一番楽しめるかもしれません。

ここらで雨が降ってきました。僕は割と精度の高い雨男です。今回の旅で少なからず雨に降られることは天気予報を見ずともわかっていたので、しっかりと傘を持ってきていました。

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昔の人はよくこんなの作ったよなあ。

 

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近くの食堂で食べた担々麺。

注文する時にラー油を入れるかどうか聞かれました。僕はせっかくなので入れてもらいましたが、こんな感じで観光客向けの配慮はしっかりされているようです。

ひやむぎみたいな麺と青梗菜、それにピーナッツと謎の漬物が載っています。この漬物は調べたところ芽菜(ヤーツァイ)というらしいです。四川料理の代表格なだけあって、たしかに辛い。でも気温が低いのでいい感じに体が温まってきました。

 

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すごい迫力。

 

都江堰から成都市街

一通り見て回ったので、成都市街地へ戻って宿を探すことにします。帰りはおとなしく高速鉄道&地下鉄を利用しました。行きと同じで無事「離堆公園ー犀浦」の直通車のチケットを確保できました。犀浦駅のホームには地下鉄乗り換え用改札がありました。セキュリティチェックを回避できるのはでかい。乗り継ぎながら「高升橋(ガオシェンチャオ)」駅へと向かいます。

今回の旅1件目の宿は「成都夢之旅国際青年旅舎」です。

今回は予約なしで飛び込み宿泊してきました。とはいえ、中国では外国人が泊まれないホテルも多いらしく、下調べは念入りに行ってきました。中国の安宿について調べている時に、どうやら「国際青年旅舎」、つまりインターナショナルユースホステルと名の付く宿はコスパもよく泊まりやすそうだということを知りました。その中でも、地下鉄駅や観光名所に近いといった理由からここを選びました。受付の女性は僕の習いたてチャイニーズやガバガバイングリッシュに丁寧に対応してくれ、すぐに手続きが終わりました。

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宿付近の景色。観光名所が近いからか、だいぶ趣のある街並みです。

 

武侯祠&錦里

前述の「宿の近くにある観光名所」は武侯祠(ウーホウツー)のことです。ここには三国志でも有名な諸葛亮が祀られており、博物館や屋台街「錦里(ジンリー)」とひとまとめで成都のメイン観光スポットとなっています。

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博物館の敷地には関羽劉備といった偉人達の像や庭園があり、隣接する錦里とは対照的にかなり静かな場所でした。一度読んだことあるのに三国志には詳しくないので、軽く見て回った後錦里へ行くことにしました。

錦里は路上パフォーマンスがにぎやかでスパイシーな香りの漂う、どこの国でもよく見かけるような屋台街ですが、伝統的な風貌の建物に囲まれていて一段と「絵になる」場所でした。売っているのは日本じゃ食べられないようなものばかりなので、どれから食べてみようか迷います。

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仏像で有名な楽山市の名物小吃・鉢鉢鶏(ボーボージー)。肉や野菜等何でもありの具材をそれぞれ冷たい麻辣スープに付け込んであります。たしか1本2元(約30円)でした。とりあえずセンマイ・きくらげ・鶏の心臓をチョイス。辛さは控えめですが、とにかく花椒が効いていて痺れる!めちゃくちゃ好吃です。

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知識不足なもので、この飾りにどんな意味があるのかはわかりませんが、綺麗です。インスタ映えってやつですね。おみくじや絵馬みたいな文化ですかな。

 

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夜は青椒肉絲と水餃子を食べました(水餃子はまだ出て来てません)。なぜ四川料理ではなく青椒肉絲にしたのかはわからないです。本当にわからない。

ピーマンが見たことないぐらい透き通っています。米はやっぱり日本で食べるのが一番おいしいなと思いました。

 

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外に出るとまた雨が降っていましたが、これはこれでいい雰囲気。

一人旅だと酒を飲みに行く勇気が出ないよ……

 

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